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【特集】両雄再び相まみえる GR60kg級|明治杯2024

#明治杯2024特集
📷 @__kotograph__

笹本睦、松本隆太郎、太田忍、文田健一郎….(敬称略)
ここ15年内において五輪、世界選手権、アジア大会でメダルを獲り続けてきたGR60kg級はもはや日本のお家芸といえる階級になった。そんな同級において、近年明確に”ぐっと伸びている”と言いたい選手が二人いる。

稲葉海人 選手(日体大→滋賀県スポーツ協会)
河名真偉斗 選手(専修大→自衛隊体育学校)

今回の明治杯決勝も天皇杯同様にこの両雄の顔合わせとなった。2年前の2022年の明治杯から数えると、稲葉2勝、河名2勝の対戦成績で迎えた今大会決勝。一つ前の天皇杯では接戦の末に稲葉選手が勝利を収めている。

会場大注目のなかで試合開始。序盤はスタンド勝負で両者一歩も譲らない攻防が繰り広げられたが、開始1分30秒のところで腕取りからリズムをつくった河名選手が先にグランドのチャンスを得る。しかし、稲葉選手の徹底したディフェンスで追加点を許さず1-0のまま2R目へ。

試合が動いたのは2R前半、稲葉選手のグランド攻めのターンである。長い腕を伸ばして前腕でしぼりあげるようにロックしながら、倒れこむ勢いで転がすローリングを立て続けに2回。最後はリフトから浴びせ倒すように豪快な4点投げを決めた。

投げる瞬間に左手を首に持ち替えた判断力はお見事。両選手の対戦においてワンアクションで試合が決まったのは今回が初だ。勝利の雄叫びとともにムーンサルトで喜びを爆発させた。

今大会はネオンピンクの艶やかな新ユニフォームで登場した稲葉選手が、長身リーチを生かしたグランド技で魅せた大会となった。レスリングはそれぞれの身体的特徴を武器にできるかが鍵となるスポーツであるが、今大会で何かを掴んだのであれば一気に飛躍する可能性を秘めている。

世界一の実力者 文田健一郎 選手が君臨するGR60kg級。若手の台頭もあり屈指のカードが集まる同級の今後の争いから目が離せない!